起業するには下準備が必要です。
無計画に起業してしまうと、せっかくお金をかけて会社を立ち上げたのに事業に失敗してしまうリスクも高くなるでしょう。
そこで起業するにあたってはどれくらいの費用を準備し、どんな手順で進めていけば良いのでしょうか。
ここでは起業にあたって必要な費用や手順、失敗しないためのポイントについて解説します。
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会社を起業するには何が必要?成功するための5つの手順
- 起業の目的を明確にする
- 起業して何をするのか具体的に決める
- 起業計画を具体的に決める
- 起業に必要な資金を集める
- 事業開始
それでは、会社を立ち上げて事業を始めるにはどのように事業計画を進めていく必要があるのでしょうか。
起業に必要な手順について解説していきます。
起業の目的を明確にする
まずどうして起業がしたいのか、起業をすることでどんな目標を達成したいのかはっきりさせましょう。
ただ起業したい、社長になりたいという気持ちだけでは事業の目的がブレてしまって、会社の方向性を見失ってしまいます。
そのため、起業の目的を固めたうえで事業を始めましょう。
起業して何をするのか具体的に決める
次に起業をしてどのような事業を行うのかを具体的に決めていきましょう。
ここからは起業をするまでにするべきことについて、解説します。
自分に合う起業のアイデアを見つける
起業するにあたって、どの業種で起業するのかを検討する必要があります。
業種は自分の経験や、得意なことなどを軸にして検討するのがおすすめです。
起業のアイデアが思い浮かばない場合は、既存サービスを組み合わせたり発展させたりするのも、ひとつの方法です。
また、「こんなのがあればいいな」と自分自身が思うサービス内容が、起業アイデアの発掘に結びつくケースもあります。
ターゲットを定める
ビジネスアイデアの指針を定めたら、次はターゲットを明らかにしましょう。
「誰に使用して欲しいものなのか」がはっきりすると、効果的な宣伝戦略や商品の開発手段などが見えてきます。
起業のビジネスモデルを考える
起業のビジネスモデルを定めることも、起業前に済ませておくべき内容です。
ビジネスモデルとは、利益を生む仕組みのことを指します。
たとえば「誰に何をどのように売り、どのような成果を得られるのか」「収入資源や販売のパートナー企業はどこか」などが、ビジネスモデルで定める内容です。
ビジネスモデルをよりわかりやすく構成するのに、ビジネスキャンパスを用いると良いでしょう。
ビジネスキャンパスでは、以下の9つの要素をもとにビジネスモデルを構築します。
顧客セグメント | ターゲットとなる人物像 |
---|---|
顧客との関係 | 接客レベル・顧客との関係の持続の有無など |
チャネル | 小売・通販などの販売方法 |
収入の流れ | サービスやものに対する費用の受け取り方など |
提供価値 | サービス・物を購入した顧客が得られる価値 |
キーアクティビティ | 起業を実現するためのやるべきこと(販売や製造、人手の集め方など) |
キーリソース | 起業後、利益を得るために必要な資源 |
キーパートナー | 販売をおこなう小売店や商品の製造を担う起業など |
コスト構造 | コストがかかる物の一覧(人件費、光熱費、家賃、製造費など) |
起業計画を具体的に決める
起業をして何をするのか明らかになったら、次は起業計画をより具体的に定めましょう。
会社名や所在地を明確にする
起業をするにあたって、会社の基本情報が必要です。
基本情報として定める内容は、おもに以下の項目です。
- 会社名
- 本社所在地
- 事業内容
- 資本金
- 発起人
事業計画書を作成する
事業計画書とは、起業後の事業内容をまとめた文書のことです。
事業計画書があることで運営の指針がわかりやすくなるため、事業運営が壁にぶつかった際も舵を切りやすくなるでしょう。
また、事業計画書は起業資金の調達時に必要な存在です。
計画内容がわかりやすく熱意が伝わる内容であることに加えて、実現できる計画であれば、資金の支援を行う人物や金融・行政機関からの支持を得やすくなります。
事業に合う企業形態を選定する
事業の内容によっては、合う企業形態・合わない企業形態があります。
たとえば、福祉や子育て関連の事業はNPO法人として立ち上げると、信頼を得やすい傾向にあります。
オリジナリティが不要な事業やすでに土台ができた状態で起業をしたい場合は、フランチャイズを選ぶのもひとつの手です。
そのほかにも、小さな規模で事業展開をするのであれば個人事業主からスタートする方法もあります。
事業内容や規模に合った企業形態を選ぶことで、スムーズな事業展開が見込めるでしょう。
起業に必要な資金を集める
事業を営むには資金が必要です。
しかし、自分だけで事業を営むための資金を全額用意するのは難しいでしょう。
そのため、事業内容に適した資金の調達方法を選んでください。
起業するために必要な資金を計算する
起業するために必要な資金には、起業後しばらく安心して運営をするための資金も含まれます。
起業に必要な設備や備品、広告宣伝費のほかに、家賃や水道代、通信費など起業後のランニングコストを3か月〜半年分ほど計算した上で、起業資金を算出しましょう。
起業後すぐに運営が波に乗るとは限りません。
安心して事業に専念できるように、起業資金は余裕を持って用意したほうが良いでしょう。
まずは自己資金を用意する
自己資金を用意しておくことで、起業後に融資の返済に追われるリスクがなくなります。
運営をスムーズに進めるためにも、自己資金は多めに用意しておいたほうが安心です。
ただし、すべて自己資金だけで起業してしまうと、起業後に融資が必要になった際に審査が厳しくなります。
起業前に融資を依頼した場合、事業計画書が審査の基準となりますが、起業して3ヶ月目以降は実績値を審査の基準とされてしまうためです。
このことから、起業時は自己資金の一部と融資でスタートをし、資金繰りが厳しくなったタイミングで自己資金の残りを運営にあてると良いでしょう。
足りない部分は資金調達を行う
自己資金だけで補えない部分は、資金調達で補填しましょう。
資金調達の方法はさまざまですが、金融機関からの融資が一般的な方法です。
そのほかにも、クラウドファンディングや自治体からの支援・助成金なども資金調達方法として挙げられます。
とくにクラウドファンディングや自治体からの支援金などは、返済が不要なケースが多いため、積極的な活用がおすすめです。
初期費用はできるだけ抑える
初期費用はできるだけ抑えてスモールスタートすることが、起業を成功させるコツの1つです。
たとえば、事業が流れに乗るまでは人件費は抑え、自分や家族だけで運営をするのもひとつの手です。
家賃や光熱費、設備投資などを節約するために、自宅を事務所にする方法もあります。
個人宅の住所や連絡先を事務所の所在地とするのに抵抗がある方は、バーチャルオフィスを検討してみましょう。
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事業を開始して必要な書類を提出する
資金の準備ができたら資金を事業用の銀行口座に振り込み、登記申請をしたり、公証人役場で定款の認証をしたりしたうえで事業を開始します。
これ以外にも従業員を雇う場合は年金事務所で厚生年金保険や健康保険加入の手続きなども忘れないようにしましょう。
税務署に提出が必要な書類
起業をしたら、税務署に以下書類を提出しましょう。
- 法人設立届出書
- 青色申告の承認申請書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書
源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書は、10人未満の従業員を雇用している場合のみ提出が必要です。
該当する方は提出することで毎月の納付作業に関する手間を削減できるため、起業のタイミングで届出をしておくと良いでしょう。
市町村役場や県税事務所に提出が必要な書類
法人住民税や法人事業税などの手続きの際は、市町村役場や県税事務所に法人設立届出書の提出が必要です。
非営利方の一般社団法人も、法人住民税や法人事業税の手続きで、法人設立届出書の提出が求められます。
申請書類の内容や提出期限は自治体によって異なるため、提出前に確認をしておきましょう。
年金事務所に提出が必要な書類
起業をした場合、ほかに従業員がいなくても社会保険の加入が義務付けられています。
社会保険の加入手続きは、年金事務所でおこないます。
年金事務所で手続きをする際は、健康保険・厚生年金保険新規適用届を用意しておきましょう。
健康保険・厚生年金保険新規適用届は、会社設立後、5日以内に提出しなくてはなりません。
提出期限が限られているため、スケジュールの調整に注意してください。
また、従業員の雇用がある場合は健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届の提出も必要です。
労働基準監督署に提出が必要な書類
従業員がいる状態で起業する場合、労働保険の加入手続きが必要です。
労働保険の加入は、本店所在地の管轄にあたる労働金監督署で手続きをおこないます。
その際、以下の書類を持参しましょう。
- 労働保険保険関係成立届
- 労働保険概算保険料申告書
- 適用事業報告書
労働保険保険関係成立届は、従業員がいる企業は必ず必要になる書類です。
従業員雇用後、10日以内に提出をします。
労働保険保険関係成立届の申請書はダウンロードができず、労働基準監督署かハローワークから郵送してもらう必要があります。
自分で取りに行っても問題ありませんが、提出期限が短く他の申請作業もあることから、郵送をしてもらったほうが手間が削減できます。
労働保険概算保険料申告書は、従業員のその年分の労働保険料の概算を申告するための書類です。
年度末に確定保険料を算出し、概算との差額分を精算できます。
適用事業報告書は、賃金が発生する従業員を雇っていることを報告するための書類です。
従業員が同居の家族の場合は、申告の必要はありません。
従業員が10名以上いたり就業規則に変更があったりする場合は、就業規則(変更)届の提出も必要です。
ハローワークに提出が必要な書類
本社所在地の管轄にあたるハローワークでは、以下の書類を提出します。
- 雇用保険 適用事業所設置届
- 雇用保険 被保険者資格取得届
どちらも従業員を雇用してから10日以内に提出しなくてはならない書類です。
雇用保険の手続きに必要な書類のため、期限を過ぎないようにしましょう。
また、自治体によっては以下の書類も必要になります。
- 労働基準監督署受理済みの労働保険 保険関係成立届(事業主控え)
- 登記事項証明書などの事業者の詳細を証明できる所在
- 労働者名簿や賃金台帳など賃金の支払い状況を証明できる書類
必要な書類は管轄のハローワークによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
法人口座開設に必要な手続き
事業で使用する銀行口座は個人口座・法人口座のどちらでも構いません。
しかし法人の口座名のほうがビジネスシーンでの信用度が高まります。
法人口座の開設には、以下の書類が必要です。
- 会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
- 会社の定款
- 会社印
- 会社の印鑑証明書
- 代表者の実印
- 代表者の印鑑証明書
- 代表者の身分証明書
- その他会社の運営実態がわかる資料
会社の運営状況がわかる資料は、ホームページや事業計画書などが該当します。
用意をした上で、金融機関に申請をしましょう。
そもそも起業とは?具体的な内容を紹介
起業とは事業を興すことを言います。
親の会社を引き継ぐ、会社の一部門を子会社化するなど、事業を営む方法は様々ですが、事業を興すとなると、特に何も無い0の状態から自分で資金を用意し、事業計画を立てたうえで会社を立ち上げることを指します。
起業するにはいくら必要? 起業前後にかかる費用を紹介!
それでは、実際に起業するにあたって必要な費用はどれくらいなのでしょうか。
- 起業前に必要な費用
- 起業後に必要な費用
起業前と起業後それぞれに必要な費用について解説します。
起業前に必要な費用
収入印紙代 | 4万円 |
認証手数料 | 5万円 |
謄本手数料 | 2,000円 |
登録免許税 | 資本金の70%もしくは15万円 |
起業前に必要な費用に関しては、定款の作成費用・認証費用や登記の登録費用などが挙げられます。
定款だけでも、申請の際に貼り付ける収入印紙4万円の他に登録費用として5万円が必要です。
その他にも謄本手数料2,000円や、免許税として資本金の70%もしくは15万円を納める必要があります。
起業後に必要な費用
法人住民税・地方税 | 年間7〜18万円 |
社会保険料 | 雇用人数・給与によって異なる |
税理士・顧問弁護士費用 | 年間70〜100万円前後 |
オフィス賃料・設備費用など | オフィスの規模によって異なる |
福利厚生・人件費など | 雇用人数・給与によって異なる |
起業後に必要な費用は事業の規模や内容によって変動します。
まずオフィスを構える場合は毎月オフィスの賃料や光熱費、オフィス機材のリース費用などが必要でしょう。
その他にもホームページ制作を外注する、広告を出す、人材をアウトソーシングするなどしても出費が発生します。
税金や人件費なども必要になるため、会社の規模によっては高額な出費になります。
起業後に発生するランニングコストに計算違いがあると資金計算が狂い、運営が壁にぶつかるケースも考えられるでしょう。
起業後に必要になる費用は余裕を持って見積もることをおすすめします。
起業するためには知っておきたい企業形態8選!
起業とひと言で言っても、会社にはさまざまな形態があります。
会社の形態によって特徴やメリットが違うため、起業をする際はどの企業形態が自身の事業計画に合っているかを見極めましょう。
ここでは、主要な8つの企業形態について解説をします。
- 個人事業主
- 株式会社
- 合同会社
- フランチャイズ
- 企業組合
- NPO法人
- M&A
- 一般社団法人
個人事業主
個人事業主とは、個人で事業を営む人のことを指します。
法人設立をせず、開業届を税務署に提出をすれば個人事業主として認められます。
しかし個人事業主は、「規模が小さい」というイメージがつきまといがちです。
そのため法人に比べて人材採用の点では不利なことや、社会的信用度が劣る点などが、デメリットとして挙げられます。
一方で手続きに手間がかからず、経営方針も自由に選択できることから、起業のスタートラインとして個人事業主を選択する人も少なくありません。
個人事業主として起業する際は、住所レンタルや郵便の受け取りをしてくれるバーチャルオフィスを活用すると、プライバシーの保護がより強固になります。
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株式会社
株式会社とは、株式を発行して株主に出資をしてもらい、運営の資本をつくる会社形態のことを指します。
また、株主と取締役は別であるのが一般的です。
株主はあくまで出資者であり、取締役は会社内部の人物が担うケースが、現代の会社では多く見受けられます。
資本金を株式によって調達できるため、事業規模が大きい起業家は株式会社を選択することも少なくありません。
合同会社
合同会社は株式会社と似ている点が多くあります。
しかし株式会社とは違い、合同会社は出資者が経営者として携わるのが一般的です。
出資者イコール経営者の体制であることから、株式会社のように重要事項の決定を、株主総会を開いて議決する必要はありません。
出資者となる社員が意思決定をおこなえるため、決議までのスピードが早いといえます。
また、株式会社より低予算で起業ができる点も、合同会社の魅力です。
合同会社の設立は、株式会社のおよそ3分の1ほどの予算で実現します。
一方で、株式会社よりも信用度の点で劣ることや資金調達の方法が限定されること、証券取引所で上場ができないことなどが、合同会社のデメリットとして挙げられます。
フランチャイズ
フランチャイズとは、フランチャイズ本部(ブランド)の名前や商品、サービスなどを借りる企業形態のことです。
あらかじめ認知されている商品を販売するため、ブランド力を活用できる点がフランチャイズのメリットです。
知識がなくても運営が軌道に乗りやすく、本部のサポートもあることから、素人でも起業がしやすい事業形態といえます。
ただし、ブランドのイメージや戦略に沿った事業をおこなう必要があるため、運営の自由度は高くありません。
また、ブランドをひとくくりとしてイメージされやすいため、同ブランドの他フランチャイズ店鋪で不祥事があった際、自身の店鋪イメージも悪くなってしまいます。
企業組合
個人事業主や勤労者など、4人以上の人物が資本や労働力を持ち寄ってつくられた組織を、企業組合といいます。
企業組合の設立に費用はかかりません。
事務手続きに必要な印紙税や手数料、最低資本金制度などはないため、ゼロ円で組合設立ができます。
また、法人税の優遇措置も適用されます。
法人の組合参加も可能であるため、資本の充実が図りやすい点が企業組合のメリットです。
しかし設立の手続きはやや複雑といえます。
また、組合員の事業に従事できる割合が定められており、組合設立への基準も簡単なものではありません。
NPO法人
NPO法人とは、非営利活動を目的としている法人のことです。
「社会的利益」を追求するという体制から、税率の軽減が認められています。
社会的信用度も高く、一般的な法人同様に各種保険への加入も可能です。
NPO法人のみを対象とする資金援助もあることから、今後ますますNPO法人設立は増えていくと予想されます。
一方で、NPO 法人は「特定非営利活動」に沿った事業をおこなわなくてはならないため、活動には制限が生じます。
また、法人設立後は年に1回、事業報告書の提出が義務づけられています。
設立に時間がかかる上に、設立後は事務処理の手間が継続する点が、NPO法人のデメリットです。
M&A
M&Aは、「合併と買収」という意味を持ちます。
企業がその他の企業を買収し、1つの会社としてより規模を広げることを指した企業形態です。
M&Aは売り手と買い手それぞれにメリットがあります。
買収される側は、従業員の雇用を維持でき、企業のブランド力やノウハウを継承できます。
買収する側は、事業拡大が実現でき、すでにノウハウを持った人材の獲得が可能です。
一方で、M&Aによって企業文化のズレが生じたり運営方針の相違による企業内トラブルが発生したりする可能性も考えられます。
また、顧客企業との関係性も、買収後に変化が生じるかもしれません。
短期間でM&Aの成果を出すことは難しいため、中〜長期的な事業戦略が求められる点も、M&Aの注意点といえます。
一般社団法人
一般社団法人は、非営利法人です。
2名以上の人が集まり手続きを踏むことで設立できます。
一般社団法人には「社員」と呼ばれる職員はいません。
重要事項を決める株主総会と似た存在である社員総会に出席をした人、および法人を一般社団法人では社員と呼びます。
非営利団体という名称から、ボランティアや公的事業にしか手がけられない、と思われがちの一般社団法人ですが、営利活動をまったくしてはいけないわけではありません。
あくまで「非営利=過剰利益を分配しない」に限られるため、事業で利益が出たら次の年の予算に回したり役員や従業員に報酬を与えたりすることも可能です。
起業に向いている人と向いていない人の特徴とは?
起業には、向いている人と向いていない人が存在します。
ここからは起業に向いている人の特徴と、向いていない人の特徴について見ていきましょう。
起業に向いている人の特徴
起業に向いている人の特徴は、次の2つにあてはまる人です。
- 専門的な資格や知識がある人
- タフなメンタルと行動力がある人
それぞれの内容について、詳しく解説します。
専門的な資格や知識がある人
何かしらの専門的な資格や知識を持つ人は、起業に向いています。
たとえばこれまで電気工事の仕事に就いていた人であれば、電気関連の資格をお持ちかもしれません。
また、これまでの就業経験から技術の下積みもできています。
どのようにすれば継続して仕事を取れるのか、効率よく仕事ができるのかなどのコツも、把握していることでしょう。
このように経験から得た学びや知識がある人は、起業後もそのままその能力を活かせます。
そのため、事業の立ち上げがスムーズです。
起業を考える人は、知見のあるジャンルで事業展開をしていくことをおすすめします。
タフなメンタルと行動力がある人
事業は最初から成功するとは限りません。
波に乗るまでは失敗も多く、心が折れてしまったり事業展開を諦めてしまったりすることもあるでしょう。
しかし事業は失敗と成功を繰り返して、邁進するもの。
思う通りに進まない事実にくじけず、気持ちを切り替えて次の行動を起こせる人は、起業に向いています。
起業に向いていない人の特徴
ここからは、起業に向いていない人の特徴について見てみましょう。
起業に向いていない人は、下記の2つの特徴にあてはまる人です。
- お金の管理が苦手人
- 物事を慎重に考えすぎる人
こちらも、それぞれ詳しく解説します。
お金の管理が苦手人
会社員の場合、会社のお金はすべて経理が管理をします。
しかし起業後は、事業にかかる出費・収入・税金関連など、お金に関する問題はすべて自分で把握しなくてはなりません。
そのためお金の管理が苦手な人は、初手の時点でつまづいてしまう可能性があります。
まずは起業に必要な経費の計算をし、事業が波に乗るまではどの程度予算を割けるのかを明らかにしてみましょう。
その後、予算内でどのように成功にたどり着く予定なのか、事業計画を細かく作成してみてください。
お金の管理がどうしても苦手な場合は、税理士や秘書を雇うといったアウトソーシングを用いた対策も検討してみましょう。
物事を慎重に考えすぎる人
物事を慎重に考えすぎて、一歩を踏み出すのに時間がかかる人も、起業には不向きといえます。
石橋を叩きすぎた結果足元が崩れてしまい、前にも後にも下がれないといったケースは少なくありません。
起業をして事業を波に乗せるには、ある程度、思い切りが必要なシーンもあります。
慎重さは事業展開をする上で重要な要素ですが、必要以上に深刻になりすぎないよう、注意しましょう。
個人事業主と法人どちらが起業するにはおすすめ?
一人で事業を運営するにあたっては個人事業主と法人の選択肢があります。
それぞれメリットデメリットがあるので、両方を理解した上で自分の状況に合ったものを選ぶ必要があります。
それでは、個人事業主と法人それぞれのメリットデメリットについて解説します。
- お金の管理が苦手人
- 物事を慎重に考えすぎる人
個人事業主として起業するメリットとデメリット
個人事業主として起業するメリットは手続きの簡単さです。
開業届を提出するだけなので、フリーランスとして活動したいけれどもまだ利益が少ない人などは個人事業主を選ぶのが良いでしょう。
手続きに関してもIT化が進んでおり、申請手続きをインターネット上で終えることもできます。
ただ、個人事業主は社会的な信用度が比較的低いというデメリットがあります。
また、ある程度利益が出るようになると、個人事業主は税制面で損をしてしまうこともあります。
そのため、個人事業主としてスタートして、ある程度利益が出たら法人化するフリーランスも多いです。
法人で起業するメリットとデメリット
法人とは株式会社や合同会社などのことを言います。
一般的にある程度利益が出ないと法人化しないので、法人は社会的に信用度が高く、仕事も獲得しやすくなるでしょう。
また、ある程度利益があれば法人化は税制面でもメリットが大きいです。
個人事業主の場合稼いだお金に対して課される税金は所得税であり、最大45%ですが、法人の場合課される税金は法人税であり、最大20%前半です。
そのうえ繰越できる赤字も個人事業主より対象期間が長いので、法人化は節税面でもお得と言えるでしょう。
ただ、法人化するとなると維持費がかかります。
一定の金額を超えないとこれまで解説してきたメリットは享受できません。
むしろ損してしまうこともあるので、タイミングを見計らって個人事業主から切り替えるのが無難でしょう。
起業で失敗をしないための4つのポイント
起業してから10年間生き残れる企業は1割にも満たないと言われています。
そこで起業で失敗しないためにはどんなポイントに注意する必要があるのでしょうか。
それでは、事業で失敗しないための方法について解説します。
- 変化には柔軟に対応する
- 商品とユーザーニーズがかみ合っているかを常に検討する
- 周囲の人の理解を得ておく
- まずは少額で始めてみる
変化には柔軟に対応する
企業の状況や社会情勢など企業を取り巻く要素は常時変化します。
そこで事業を行うにあたって周りの状況の変化に追いついていけないと、時代に取り残されてしまうでしょう。
企業や自分を取り巻く状況を常に把握し、変化に柔軟に対応することを意識してください。
商品とユーザーニーズがかみ合っているかを常に検討する
自分は売れると思っていても、それを必要としている人がいなければ意味がありません。
また、時代の変化に合わせてトレンドも変わっていきます。
そのため、常にユーザーのニーズがどんなところにあるのか、自分・自社が販売している商品・サービスはその時代のニーズに適しているかを考えましょう。
周囲の人の理解を得ておく
やはり味方は多いに越したことはありません。
特に駆け出しの時期は周りの人の助けが欠かせません。
自分一人で事業を進めるのではなく、周りの人の理解・協力を得たうえで、事業を進めましょう。
まずは少額で始めてみる
いきなり高額な資金で事業を始めると、失敗したときのリスクが大きく、事業が失敗しかけている場面で方向を転換するのもなかなか難しくなってしまいます。
そのため、まずは少額から事業を始めると、失敗したときの損失が少なく、事業の方向転換もやりやすいでしょう。
起業するには相談するべき! 適切な相談相手を紹介
起業時は自分1人で考え込まず、適切な相手に相談してみることをおすすめします。
相談相手として、以下が挙げられます。
- まずはAIに相談してみる
- 信頼できる友人や先輩に相談する
- 創業支援機関を利用してみる
まずはAIに相談してみる
ChatGPTやBardなどは、起業時のアイデア出しに便利な存在です。
質問をいくつも投げかけ、やり取りを繰り返すうちに、事業アイデアが浮かぶことがあります。
ただし、AIは法律や最新の情報を把握していないことが多く、返答する内容がすべて真実とは限りません。
あくまでアイデアのとっかかりや起業に関する不安を解消する方法などを、AIで模索すると良いでしょう。
信頼できる友人や先輩に相談する
自分のことをよく知っている友人に相談をしてみるのも良い方法です。
自分自身では気づかなかった起業の落とし穴や可能性などを、自分をよく知る第三者が示唆してくれるケースは多くあります。
また、起業経験がある先輩に相談してみるのも有効な手段です。
経験者として役立つアドバイスを、与えてくれる可能性があります。
積極的に相談をして、起業に関する知識を増やしておきましょう。
創業支援機関を利用してみる
創業支援機関の中には、無料で相談にのってくれるところもあります。
たとえば、商工会議所や中小企業支援センターなどは、事業計画書の作成もサポートしてくれます。
起業セミナーの開催や起業塾などもおこなっているため、起業に役立つ知識を豊富に得られ得るでしょう。
そのほかにも日本政策金融公庫や起業コンサルタントなどを利用するのも良い方法です。
起業のプロフェッショナルの意見を聞き、正しい知識を仕入れると同時に、起業に関するストレスや不安などを解消しましょう。
起業するためのよくある質問とは?
起業をするにあたって、疑問や不安点を持つ人も多いかと思います。
ここでは、起業を検討する人が抱きやすい疑問・不安点について、回答をします。
- 起業したいけどアイデアがない人におすすめの業種は?
- 主婦が起業するには何に注意しなければならない?
- 女性が起業するにはどの業種がおすすめ?
- 起業するために読むべきおすすめの本とは?
- 学生が起業するために必要なこととは?
起業したいけどアイデアがない人におすすめの業種は?
起業をしたいけどアイデアが浮かばない人は、次の事業に手を伸ばしてみることをおすすめします。
- インターネットを活用する事業
- 趣味や好きなことを活かせる事業
- フランチャイズの事業
インターネットを活用する事業とは、YouTuberやSNS運用など身近なものから、ウェブデザイナーやオンライン秘書などもあります。
どれもPCとインターネット回線があれば始められるため、初期費用がかからない点が魅力です。
趣味や好きなことで事業展開をするのもおすすめです。
持ち前の知識や技術をそのまま活かせるため、事業展開がスムーズに進みます。
これといった趣味や特技も、やりたいことも思い浮かばない方はフランチャイズ業界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
フランチャイズではすでに商品のブランディングが完成されています。
事業のノウハウも教えてもらえるため、知識や技術に自信がない場合でも、比較的安心して起業ができます。
主婦が起業するには何に注意しなければならない?
主婦が起業する際は、次の点に注意をしましょう。
- 仕事・家事・子育てを両立できるかどうか
- 時間と心にゆとりを持って働く
- スモールスタートではじめる
男女平等化を謳う現代ですが、未だに家事・育児に関しては女性のほうに比重が傾きがちです。
起業をする場合、会社勤めやパートのときとは違い、困ったときに助けてくれる仕事仲間を見つけるのは困難です。
いざというときに慌てないよう、夫婦でしっかり話し合い、家事・育児の分担について明確なルールを決めておきましょう。
また、時間と心にゆとりを持つことも大切です。
起業後は1人でやらなくてはならないことが増えて、ついイライラしてしまうこともあるかと思います。
家族は助け合うべきですが、なるべく夫や子どもに不要な負担をかけないように、仕事量と収益のバランスを考えて活動をしましょう。
加えて、スモールスタートで事業を始めることも忘れないようにしたい点です。
資金を少なくして起業をすることで、赤字のリスクを軽減できます。
また、大金をかけて事業展開をするより心理的負担が少なく、精神的に追い詰められるシーンを減らせます。
女性が起業するにはどの業種がおすすめ?
女性が起業する場合は、次のような女性ならではの業種がおすすめです。
- 美容系
- 保育系
- 家政婦系
いつの時代も、女性は美しさを求めます。
美容業界が廃れる可能性は低く、波に乗れば安定して稼げるでしょう。
また、育児経験のある人は保育系の業種もおすすめです。
子どもを預けるのであれば女の人のほうが安心できる、と考える人は多くいます。
また、共働きが一般化している近年において、子育て関連は需要が多い業種です。
家政婦系も保育系同様に、経験を活かせる仕事です。
料理や掃除、洗濯などの主婦業をしてきた方は、長年のスキルを事業に変えてみてはいかがでしょうか。
起業するために読むべきおすすめの本とは?
起業の教科書として、以下の2冊をおすすめします。
- 「起業の科学 スタートアップサイエンス」
- 「起業1年目の教科書 1年目から無理なく年収1000万円稼ぐ」
どちらの本も起業をする方に向けて、わかりやすいマインドセットや起業に必要な初歩的な知識などが記載されています。
起業に関する不安を解消してくれる内容も豊富に書かれているため、起業の勉強をしたい方は、まずは上記の本を手にとってみてはいかがでしょうか。
学生が起業するために必要なこととは?
学生が起業する場合、社会人の起業に比べて資金調達に難航する可能性があります。
資金調達方法の目処をしっかり立てることや、スモールスタートで起業する方法などを、検討しておきましょう。
また、起業をするにあたって友人との時間や学業にあてられる時間などが減ることが考えられます。
プライベートな時間が起業に関することだけになってしまう恐れがあることから、モチベーションが下がってしまうかもしれません。
「小さな目標を1つずつクリアしていく」「プライベートを侵食しない程度にゆっくり起業準備を始める」など、起業へのモチベーションを維持できる方法も考えておいたほうが良いでしょう。
起業する場合にはリスク減少のためにバーチャルオフィスの活用がおすすめ!
無計画に起業してしまうと失敗のリスクが高くなり、多大な損害を受けてしまいます。
失敗のリスクを減らすためにも、入念な下準備をし、経営について学んだうえで起業を計画しましょう。
個人事業主や小規模事業でオフィスを持たずに事業を行う場合は、バーチャルオフィスを利用するのがおすすめです。
バーチャルオフィスは簡単に言えば住所貸しサービスを指します。
個人の自宅ではなく事業用の住所があると、取引先からの信用も得やすいでしょう。NAWABARIでは東京都目黒区の住所をお手軽な価格で利用できます。
法人登記も可能で、電話転送や郵便物受取などの便利なサービスも用意されています。
これから事業を始めるなら、NAWABARIで住所を借りた上で始めてみてください。
バーチャルオフィスお探しの方必見!