「公庫融資の審査は厳しい?通るには?」
「公庫融資のメリット・デメリットが知りたい」
このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
公庫融資の融資の審査は、民間の金融機関よりも厳しい傾向にあります。
融資を受けるには、具体的で現実的な事業計画や、資金用途の明確化が必要です。
本章では、公庫融資の公庫融資の審査に通る方法や、メリット・デメリットを紹介しています。
起業や事業拡大、地域活性を考えている方は、ぜひ参考にして公庫融資を活用してください。
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日本政策金融公庫とは?
日本政策金融公庫とは、日本公庫とも呼ばれる、国が株式の100%を保有する財務省管轄の金融機関です。
152の支店があり、沖縄県を除く都道府県と、上海・バンコク・ホーチミンにあります。
日本政策金融公庫は、一般の金融機関が行う金融の補完を目的に、以下に該当する国民・事業者への融資を行っています。
- 中小企業・小規模事業者
- 農林水産業者
- 起業を考えている人
- 地方に移住して創業を目指す方
- 入学資金などが必要な子育て世帯
民間の金融機関に比べて、無担保・無保証人でも融資が受けられ、金利が低い特徴があります。
創業初期の方や、起業を目指す方の資金調達に利用できるため、ぜひ活用してみてください。
日本政策金融公庫の融資制度の種類
本章では、日本政策金融公庫が行う、3つの融資制度を紹介します。
それぞれの融資対象や限度額も解説します。自身が対象となる融資制度は、ぜひ把握しておきましょう。
国民生活事業向けの融資
国民生活事業向けの融資は、小規模企業や個人事業主が主な融資対象です。
営む事業や利用目的によって、以下の3種類の貸付にわかれます。
- 一般貸付
- 特別貸付
- 生活衛生貸付
一般貸付の融資限度額は4,800万円、返済期間は10年です。
特別貸付では、無担保が4,800万円、有担保が7,200万円の限度額に定められています。
返済期間は15~20年以内です。
また、短期の運転資金の融資や教育一般貸付、恩給・共済年金担保融資も行っています。
中小企業事業向け融資
中小企業事業向けの融資は、主に中小企業を対象とした融資です。
融資限度額や返済期間は、利用目的や営む事業によって異なります。
以下は、融資額や返済期間の一例です。
利用目的 | 融資限度額 | 返済期間 |
高い成長性が見込まれる新たな事業を行う方 | 直接貸付:72,000万円 | 設備資金:20年以内 運転資金:7年以内 |
卸売業・小売業・飲食サービス業で事業拡大を行う方 | 直接貸付:72,000万円 代理貸付:12,000万円 | 設備資金:20年以内 運転資金:7年以内 |
一時的に業績悪化をしているが回復が見込まれる方 | 直接貸付:72,000万円 | 設備資金:15年以内 運転資金:8年以内 |
農林水産事業向け融資
農林漁業や、国産農林水産物を取り扱う加工流通分野を、対象とした融資です。
長期融資を主に取り扱っており、返済までの期間が25年と長いのが特徴です。
また、融資の金額も高く設定されています。
以下は、認定農業者の方向けの、スーパーL資金の融資限度額です。
- 個人:3億円(特認6億円)
- 法人10億円(特認20億円、一定の場合は30億円)
公庫融資のメリット・デメリットとは?
本章では、公庫融資のメリット・デメリットを紹介します。
民間の金融機関との違いがわかるため、どこから融資を受けるかの参考にしてください。
公庫融資のメリット
公庫融資を利用する主なメリットは、「創業したばかりでも経営が悪化していても借りられる」「民間の金融機関より低金利で資金調達ができる」「返済条件が柔軟」の3点です。
不安定な時期を乗り切りたい方は、ぜひ公庫融資を利用しましょう。
金利や返済条件は、以下で詳しく解説します。
民間の金融機関より低金利で資金調達ができる
公庫融資は有担保ならば年利が0.4%~2.85%、無担保でも0.75%~3.5%(令和6年4月1日)に設定されています。
民間の大手金融機関から融資を受けた場合、金利は2%~です。
金利は融資期間が長くなるほど高くなる傾向にあり、10年を超える期間の融資では、年利が3.5%前後になります。
ケースによっては民間の金融機関の方が安いこともありますが、多くの場合で、公庫融資を利用する方が低金利で融資を受けられるでしょう。
柔軟な返済条件
日本政策金融公庫で設定できる返済期間は、融資制度によって異なり、最長で20年までです。
対して、民間の金融機関で設定できる返済期間は、5年~10年がほとんどになります。
返済までの期間が長いと、月々の支払いが少なく済みます。
事業が安定するまで、余裕をもって経営できるでしょう。
また、公庫融資では、利息のみを支払う据置期間の設定もできます。主な期間は、2~5年です。
手元に資金を残して経営したい方には、大きなメリットです。
公庫融資のデメリット
公庫融資のデメリットは、「制度融資よりも金利が高い」「融資までの時間が長い」「審査基準が厳格」の3点です。
金利の安さを追求したい場合は、自治体・金融機関・信用保証協会が連携して行う制度融資も、検討しておきましょう。
融資までの時間や審査基準の厳格さに関しては、以下で詳しく解説します。
融資されるまで時間がかかることがある
以下は、各金融機関の審査期間の目安です。
- 日本政策金融公庫:3~4週間
- 信用保証付き融資:4~6週間(プロパー融資は2~3週間)
- 銀行融資:2~4週間
公庫融資で融資されるまでの正確な期間は、利用する融資制度や申込者の条件によっても異なります。
しかし、最低でも3週間ほどは見ておかなければいけません。
日本政策金融公庫の融資を利用する方は、余裕をもって申し込みましょう。
審査基準が厳格である
公庫融資は、民間金融機関から融資を受けるのが難しい事業者や、創業希望者への融資も積極的に行っています。
しかし、審査基準が甘いわけではありません。
返済能力がなく、事業の将来性に期待できない場合は、審査で落とされてしまいます。
特に、満たしていないと合格が困難とされるのは、以下の4点です。
- 創業資金総額の1/10以上の自己資金
- 事業主や法人の信用情報が問題ない
- 開業予定の業種での一定以上の経験
- 矛盾のない事業計画書の提出
公庫融資の審査に通るには?
本章では、公庫融資の審査に通る具体的な方法を紹介します。
公庫融資の審査は厳格です。しっかりと準備しておきましょう。
事業計画書を具体的な内容にする
公庫融資の審査に通るには、具体的な内容の事業計画書の作成が大切です。
具体的な内容にするには、以下の2点に注意しましょう。
- 事業内容や取引可能な取引先を記載する
- 現実的であること
審査の合否には事業計画書に記載する取引先や、収益の数字が大切です。
しかし、「本当にここと取引できるのか?」「こんなにうまくいくのか?」と疑問に思われては、審査に通りません。
創業時の融資の場合は上記に加えて、どのような事業を行うのかも具体的に示しましょう。
適切な返済計画を提示する
公庫融資の審査に通るには、適切な返済計画の提示も必要です。
日本政策金融公庫では、事業資金用返済シミュレーションが行えます。
まずは、いくら借りれば月々いくらの返済になるのかを、把握してみてください。
月商の1~3ヵ月分の現預金を維持できれば、経営は安定するといわれています。
返済計画を立てる際は、事業の収支と照らし合わせて、健全に経営できるかを考えましょう。
社会的信用があり、返済能力があることを示す
融資審査では、申込者個人の信用情報もチェックされます。
たとえば、公共料金や税金、ローン、クレジットカードの支払い遅延や滞納があると、返済能力に疑問を持たれてしまいます。
融資を考えている方は、支払い遅延や滞納しないように気をつけましょう。
自分の信用情報は、情報開示請求制度を利用して確認できます。
気になる方は、「CIC」「JICC」「KSC」に開示請求を行ってみてください。
明確な資金用途を提示する
融資を受けるためには、明確な資金用途の提示が重要です。
「運転資金だから内訳なんてない」「資金繰りが厳しいから」では、審査には通りません。
「来月末には取引先への支払いが○○万円あるが、手元には○○万円しかなく○○万円足りないため」と、この程度明確に提示しましょう。
融資に通りやすくなるのはもちろん、いくら必要なのか正確に把握できるため、無駄に借りずに済む効果もあります。
日本政策金融公庫の目的や政策に合致する事業内容を提示する
公庫融資の審査に通るには、日本政策金融公庫の目的や、政策に合致する事業内容かも大切です。
日本政策金融公庫は、以下の取り組みを重視しています。
- セーフティネット機能(原材料高騰や自然災害による影響を受けた方)
- 成長分野への支援
- 地域活性化支援
- SDCsの取り組み
事業が上記に該当していることをアピールすると、審査に通る可能性を高められます。
個人事業主は公庫融資を受けられるのか?
ここまで、公庫融資の審査に通る方法を解説してきました。
事業計画書を具体的に記載し、日本政策金融公庫の目的・政策に沿った事業を行うことで、審査に通りやすくなるでしょう。
それは、企業だけでなく、個人事業主も同様です。
個人事業主が公庫融資を受ける場合は、国民生活事業用の融資制度を利用します。
一般貸付の融資限度額は4,800万円、返済期間は運転資金が7年、設備資金が10年です。
商品や業種の変更に必要な設備資金であれば、最大7,200万円・20年で融資を受けられます。
また、新規開業資金や経営の多角化などが目的の個人事業主は、特別貸付も利用できます。
特別貸付の融資額は最大7,200万円、返済期間は20年です。
個人事業主が公庫融資を受けるメリット・デメリット
本章では、個人事業主が公庫融資を受けるメリット・デメリットを紹介します。
起業や事業展開を考えている個人事業主は、ぜひ参考にしてください。
個人事業主が公庫融資を受けるメリット
公庫融資には、「創業したばかりでも借りやすい」「低金利」「返済条件が柔軟」のメリットがあります。
さらに、個人事業主にとっては以下の2つも、公庫融資を受けるメリットです。
- 信用度が高まる
- 担保・保証人がなくとも利用できる
日本政策金融公庫は審査が厳しいことから、審査に通れば社会的信用が得られます。
取引先を増やす際や、銀行で新たな融資を受ける際にも、プラスに働くでしょう。
「スタートアップしたいが担保や保証人が用意できず、融資が受けられない」と考える個人事業主は、ぜひ公庫融資を考えてみてください。
個人事業主が公庫融資を受けるデメリット
公庫融資のデメリットは、「制度融資よりも金利が高い」「融資されるまで3~4週間かかる」「審査基準が厳格」の3点です。
このうち、融資までの期間は、個人事業主にとってデメリットになりません。
個人事業主が受けられる融資は、基本的に融資期間まで1~2ヵ月かかるためです。
しかし、審査基準は金利に関しては、制度融資の方が優れています。
また、公庫融資は提出する書類が多い傾向があります。
時間や労力を取られてしまうため、個人事業主にとっては大きなデメリットとなるでしょう。
日本政策金融公庫の各種書類の書式や参考資料を見て、あらかじめ確認しておくことが大切です。
場合によっては公庫融資ではなく、民間の金融機関に申し込むことも考えてみてください。
事業計画を明確化して公庫融資をうまく活用しよう
本記事では、公庫融資のメリット・デメリットや、審査に通る方法を解説してきました。
審査に通るには、事業計画や資金用途の明確化が大切です。
公庫融資は金利が安く、利用できれば信用も得られます。
個人事業者もこれからスタートアップを考えている方も、うまく活用して健全な経営に役立てましょう。
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