近年、amazonや楽天を筆頭にネット通販の需要は飛躍的に高まってきています。それに伴い、個人でネットショップを始める方も増えてきています。
ネットショップを運営する際は、サイト内に「特定商取引に基づく表記」の記載が義務付けられています。
今回はネットショップの開業を考えている方や、すでに開業をされている方はおさらいとして特定商取引法の説明から、注意事項などについて詳しく解説していきたいと思います。
ぜひ、最後までご覧ください。
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【簡単にわかりやすく】特定商取引に基づく表記(特商法)とは?
まずは、特定商取引法(以下、特商法)について理解していきましょう。
特商法とは、消費者トラブルが生じやすい特定の取引を対象に、トラブルを防ぎ、消費者を利益を守るための法律です。
具体的には訪問販売、通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に事業者が守るべきルールとクーリングオフなどの消費者を守るルールが定められています。
もちろんネットショップを行う事業者もこの法律の対象となっています。
特定商取引に基づく表記(特商法)の対象となる取引とは?
特商法の対象となる取引類型は以下の7つの取引です。
- 訪問販売
- 通信販売
- 電話勧誘販売
- 連鎖販売取引
- 定継続的投務提供
- 業務提供誘引販売取引
- 訪問購入
訪問販売
訪問販売とは、その名の通り、起業や事業者が顧客の住まいに足を運び、商品やサービスを販売する事業形態のことを指します。
近年では外壁や水道管などの洗浄サービス、野菜やスイーツなどの訪問販売が増えているとされています。
通信販売
ネットショップに該当するのが「通信販売」です。
通信販売とは、インターネット通販だけではなく、新聞、雑誌、カタログ通販、テレビショッピングも含まれており、ネットオークションやフリマアプリなどでの販売も特定商取引法の対象となることがあるので注意が必要です。
ただし事業者が直接電話で消費者に勧誘を行う取引は、電話勧誘販売となり通信販売とはなりません。
電話勧誘販売
電話でサービスの内容を説明し、消費者に申し込みや購入を促すことを電話勧誘販売といいます。
スマホや自宅の電話番号が業者間で共有されているケースは、少なくありません。
個人情報が金銭によって売買された結果、見知らぬ業者からのしつこい電話勧誘販売に悩む事例も多くあります。
連鎖販売取引
連鎖販売取引とは、購入した商品をさらに第三者に紹介することで、利益を拡大していく事業形態のことです。
かつては「ねずみ講」と呼ばれ、嫌悪されることも多かった連鎖販売取引ですが、近年ではポピュラーな製品や大手企業もこの方法を取り入れていることから、世間の認知度が高まりつつあります。
定継続的投務提供
長期・継続的なサービスや製品の提供をおこなう代わりに、高額な対価を支払う取引のことを定継続的投務提供といいます。
現代では「サブスク」がこれに近い運営形態ですが、定継続的投務提供で定められているのは、次の7つの業種のみです。
- エステティック
- 美容医療
- 語学教室
- 家庭教師
- 学習塾
- パソコン教室
- 結婚相手紹介サービス
- 上記の事業内容であることに加え、契約期間が1〜2か月以上であり、5万円以上の対価が発生する場合のみ、定継続的投務提供に分類されます。
業務提供誘引販売取引
仕事を提供する代わりに、業務で使用する道具やサービスを販売する取引を業務提供誘引販売取引と呼びます。
詐欺被害が多い取引であり、購入費用の元を取るには莫大な勤務時間が必要になるケースも少なくありません。
訪問購入
訪問購入とは、消費者の自宅に購入業者が訪問し、物品の購入をおこなう事業です。
金品を相場以下で買取ったり、執拗に買取を迫ったりする被害が多いことから、特商法に該当する事業として分類されています。
特定商取引に基づく表記(特商法)の行政規制とは?
特定商取引法に該当する事業の場合、次の4つの行政規制が伴います。それぞれの内容を解説します。
- 氏名等の明示の義務付け
- 不当な勧誘行為の禁止
- 広告規制
- 書面交付義務
氏名等の明示の義務付け
特定商取引法に該当する事業者は、消費者に事業者名を告げることを義務付けられています。
事業者名を名乗るタイミングも定められており、勧誘を開始する前に事業者名を消費者に公開をしなくてはなりません。
また、自身が勧誘目的で消費者に接触したことも、勧誘前に伝える義務があります。
不当な勧誘行為の禁止
特定商取引法では、事業者が消費者に価格や支払いについて虚偽の内容を伝えることを禁止しています。
また、価格・支払いの義務について消費者にあえて伝えないことも特定商取引法違反に該当します。
加えてプレッシャーをかけたり脅したりするような勧誘も、処罰の対象です。
広告規制
特定商取引法に該当する事業者が広告を出稿する場合、重要事項の表示が義務付けられています。
また、虚偽・誇大広告も禁止されているため、広告には真実のみを記載するようにしましょう。
書面交付義務
特定商取引法に該当する事業者が消費者と無事に契約が締結した際は、特定商取引法に倣い、契約書の書面の交付が必要です。
契約書の書面には重要事項の記載も義務付けられています。
特定商取引に基づく表記(特商法)の民事ルールとは?
行政の規制だけではなく、民事ルールも合わせて把握しておきましょう。
クーリング・オフ
クーリング・オフとは契約後に商品に対して不満や不具合があった際に、契約を白紙に戻せる制度のことです。
クーリング・オフには期間が定められており、訪問販売・電話勧誘販売・特定継続的役務提供・訪問購入の場合は、契約から8日以内であれば無条件で解約が可能です。
連鎖販売取引・業務提供誘引販売取引は契約から20日以内であれば、クーリング・オフが適用されます。
通信販売には、クーリング・オフに関する規定がないため、契約時にしっかり解約に関する内容を消費者に伝えることが大切です。
意思表示の取消し
事業者が虚偽の告知や不告知などをおこない、消費者が商品・サービスの内容を誤認した状態で契約をしてしまうケースもあります。
その場合、特定商取引法では契約の取り消しが適用されます。
損害賠償等の額の制限
消費者の中には、契約満期に達する前に、契約解除を希望する方もいます。
契約解除で発生する損害・解約金に関して、事業者が消費者に損害賠償を請求できます。
ただし、損害賠償額は特定商取引法によって上限が定められているため、注意が必要です。
「通信販売」に対する特定商取引法の規制について
通信販売を行う上でネットショップ事業者は守らなくてはならない以下のルールがあり、違反した場合は行政処分や罰則の対象となるのできちんと理解をしておく必要があります。
1、広告の表示
2、誇大広告等の表示
3、未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止
4、前払い式通信販売の承諾などの禁止
5、契約解除に伴う債務不履行の禁止
6、顧客の意に反して申し込みさせようとする行為の禁止
インターネット上でビジネスをする場合、商品を紹介するランディングページや、販売業者などが紹介するネット上のページで、お申込みを募っている場合は上記の「広告の表示」にあたります。
特定商取引に基づく表記(特商法)に必要な項目とは?
「特定商取引法に基づく表記」として、どのような項目を記載する必要があるのでしょうか?
- 事業者の氏名、住所、電話番号、メールアドレスの記載
- 必要代金以外の必要料金の説明
- 代金の支払い方法の記載
事業者の氏名、住所、電話番号、メールアドレスの記載
法人の場合は登記簿に記載されている法人名、個人の場合は本人確認書類に記載されている正式な氏名を記載しましょう。
※個人の場合、開業届に記載しただけの屋号やショップ名は認められていません。
必要代金以外の必要料金の説明
商品代金以外にかかる料金を全て表示する必要があります。(消費税、送料、手数料など)
そのため、税抜価格だけでなく税込み価格の記載をしましょう。
また、商品の価格以外にも、それに関わる全ての料金を具体的に明記することが義務付けられています。
販売価格の他に送料や手数料など、消費者が負担する料金があれば、すべて具体的に記載しましょう。
代金の支払い方法の記載
利用可能な全てのお支払方法を記載する必要があります。
記載を省略して、主な支払い方法だけを記載することは禁止されているのです。
商品の引き渡し期限と支払期限の記載
後払いの場合は注文日より何日以内で、前払いの場合は、料金のお支払後、何日以内で発送が出来るかを明確に記載する必要があります。
後払いの支払いは納品より何日以内、前払いの場合は注文日より何日以内かを記載します。
返品期限の記載
申し込みのキャンセルや、商品の返品、返金などの規定についても表示しておく必要があります。
どんな場合でも返品・キャンセルは受け付けませんと記載しても、効力はありません。
瑕疵担保責任(欠陥品 を売ったり作ったりしたときに負うことになる責任のこと)というものがあり、欠陥のある商品については、返品・返金などの対応をする必要があるのです。
納品日より何日以内だったら返品可能かを記載します。返品不可な商品を取り扱っている場合は「食品については開封後返品不可」などの条件を記載します。
特定商取引に基づく表記(特商法)の違反をした場合の罰則内容
特定商取引法は、消費者保護を目的とした法律であり、事業者に対しては、消費者への適切な情報提供や不当な勧誘等の禁止などの義務が課されています。
これらの義務に違反した場合、事業者には罰則が科される可能性があります。
罰則内容は、刑罰・行政処分が適用されるのが一般的です。
刑罰処分は、違反行為によって罰則の内容が異なります。
個人が違反した場合、最大で3年以下の懲役または300万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
法人が違反した場合、最大で3億円以下の罰金が科される可能性があります。
行政処分は、行政によって改善の指示を受けるだけで済む場合と、最長2年間の業務停止命令、業務停止期間中に指名された個人が同業の会社を立ち上げることを禁じる業務禁止命令の3種類があります。
また、罰則が適用されたのちは、事業者名や処分内容が公表される点も、留意しておきましょう。
特定商取引に基づく表記(特商法)に関するよくある質問とは?
特定商取引に基づく表記(特商法)に関するよくある質問として、以下の2つの内容が挙げられます。
それぞれの回答を、見ていきましょう。
- 特商法の違反事例とは?
- 2023年に改正された特商法の概要とは?
特商法の違反事例とは?
特商法の違反事例は、さまざまです。
一般の方々にとっても身近な内容としては、迷惑メールが挙げられます。
たとえば、受信したメールに記載されているURLをクリックし、多額の請求が発生するワンクリック詐欺も特商法の違反事例の1つです。
そのほかにも、メルマガで虚偽誇大広告を掲載しているケースも少なくありません。
訪問販売やサブスクリプションなどでも、特商法に違反している事例があります。
サービスを展開する際は、特商法が定めるルールから少しでも外れていないか、入念に確認をしましょう。
2023年に改正された特商法の概要とは?
特商法は2023年に改正され、これまで書面でやり取りをしていた契約が、電子交付でも認められるようになりました。
電子交付は、消費者から事前承諾を得る必要があります。
また、電子交付の認定には事前に行政への手続きが必要になるため、すぐにペーパーレスが叶うわけではないことも踏まえておきましょう。
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いかがでしたでしょうか。今回はネットショップをする上で必ず必要となる「特定商取引に基づく表記」について解説してきました。
特定商取引法などの法律を遵守し、トラブルのない運営をしていくことが必要です。
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