ビジネス知識

役員報酬の決め方とは? 注意点や5つのルール、変更方法を詳しく解説

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「役員報酬を決める場合のルールとは?」
「役員報酬は後から変更できる?」

このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。

役員報酬を決める際には、株主総会を行ったり、事前確認届出給与に関する届出書を提出したりするなど、守らなければいけないルールがあります。

本記事では、役員報酬の決め方におけるルールや注意点を交えて解説します。経営者の方も、これからスタートアップする方も、ぜひ参考にしてください。

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役員報酬とは? 給与との違い

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役員報酬とは、取締役・会計参与・監査役など、経営陣と呼ばれる役員に支払われる報酬です。

役員報酬は、給与のように毎月支給されます。しかし、従業員の給与とは性質が異なります。

以下は、役員報酬と従業員給与の主な違いです。

役員報酬従業員給与
報酬額の決定方法定款・株主総会企業の査定
支払い条件特になし勤務実績
残業代なしあり
健康保険・厚生年金保険あり(非常勤役員はなし)あり
雇用保険・労災保険なしあり
最低賃金なしあり
損金算入条件ありなし

大きな違いは、報酬額の決定が株主総会で行われる点です。そのため、自分が株主であるオーナー系企業の役員は、報酬を自身で決定できます。

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役員報酬の決め方を解説! 守るべき5つのルール

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役員報酬は従業員給与と決め方が異なります。報酬を決める前に、守るべきルールを把握しておきましょう。

本章では、役員報酬を決める際に、守るべき5つのルールを紹介します。

把握しておくと、節税に役立ちます。

会社設立から3ヶ月以内に役員報酬を決める

会社設立から3ヶ月以内に役員報酬を決めると、報酬分が損金算入できます。

損金算入とは、法人税の計算を行う際に、売上から引ける損失額に加算することです。

役員報酬を損金算入できると利益が少なくなるため、法人税が安くなります。

また、会社設立から4ヶ月目に役員報酬を増額した場合は、差額分を損金算入できません。

企業がどの程度の利益を挙げるのか、正確に予測し役員報酬を決定しましょう。

予測が難しい場合は、会社設立の3ヶ月目に役員報酬を決定する形がおすすめです。

定款または株主総会の決議で決める

役員報酬は、会社法で定款または株主総会の決議によって定めるとされています。

ただし、中小企業や小規模法人では、定款で役員報酬を定めていない企業がほとんどです。そのため、一般的には株主総会の決議で定めます。

また、株主総会では役員報酬の総額のみを決定します。それぞれの分配を決めるのは、取締役会や代表取締役です。

株主総会や取締役会は、どちらも議事録を作成しておいてください。役員報酬の増額は不正な節税目的とも考えられるため、税務調査が行われる可能性があります。

役員報酬は定額でなければならない

役員報酬の金額は、毎月同額(定期同額)でなければいけません。

事業年度の途中で増額・減額してしまうと、損金として認められず、税負担が重くなってしまうからです。

この制度を「定期同額給与」といいます。

例えば、10月に10万円増額した場合は、10月から3月分の60万円が損金に算入できません。

反対に、減額した場合は、4月から9月分の60万円が損金に算入できなくなります。

法人税を抑えるためにも、役員報酬の改定は年度の途中で行わないようにしましょう。

役員への賞与は届け出を提出する

役員に賞与を支給する場合は、税務署に「事前確認届出給与に関する届出書」の提出が必要です。

「事前確認届出給与に関する届出書」を提出することで、賞与分も損金算入できます。

しかし、事前確認届出給与に関する届出書には、以下のような提出期限が定められています。

  • 株主総会で役員賞与について決議をした日から1ヶ月を経過する日
  • 事業年度開始日から4ヶ月を経過する日
  • 新設法人の場合は設立から2ヶ月を経過する日

上記3つの条件の内、もっとも早い日付が提出期限です。

そのため、利益が多いから役員賞与を払うといった利益調整はできません。

役員報酬の変更は年に1回だけ

役員報酬は、会社設立または事業年度開始から3ヶ月以内のみ、報酬額の変更が認められています。

このタイミング以外で報酬を変更すると、定期同額給与とは認められません。そのため、差額分が損金算入できなくなります。

経営者は、事業年度開始日から3ヶ月以内に株主総会を開催し、役員報酬を定めることを徹底しましょう。

ただし、経営状況の著しい悪化が理由であれば、3ヶ月を超えた期間での変更も、差額分を損金算入可能です。

増額の場合は損金算入が不可能なため、注意してください。

役員報酬を決める際に注意するべき5つのポイント

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役員報酬の決めるルールを把握すると、法人税を抑えられます。

本章では、役員報酬を決める際に失敗しやすい、5つの注意すべきポイントを紹介します。

同じミスをしないよう、最後まで読み進めてください。

事業の始めたては高額に設定しすぎない

事業を開始した当初から高額な報酬を設定すると、無駄な法人税を納めなければならない可能性があります。

立ち上げから4ヶ月以降に役員報酬を減額した場合、差額分は損金に加算できないためです。

法人を立ち上げたばかりの時期は、事業計画を練っていても将来の見通しが不透明な状況です。

最初の2ヶ月は必要な生活費分を報酬として設定し、3ヶ月目に年間の売上を予想して決定すると良いでしょう。

予想が難しい場合には3ヶ月目も最低限に留め、来年度まで状況を見るのもおすすめです。

税金のバランスを考えて役員報酬を決める

役員報酬を決める際には、個人と法人の納税額のバランスに注意が必要です。

会社の納税額は、利益に応じて決定されます。損金算入できる役員報酬が多ければ利益は減るため、節税が可能です。

しかし、役員報酬を増やすと、個人の所得税や住民税、社会保険料は増額されてしまいます。

法人税の税率は一般的に23.2%、所得税の税率は最高45%です。場合によっては節税を試みた方が、支払う税金総額が高くなることもあります。

法人と個人の納税額を考慮してから、役員報酬を決めましょう。

事業継続に必要な費用を予測してから役員報酬を決める

役員報酬額は、1年間の売上金額や粗利、家賃や従業員給与などの固定費を予測したうえで定めるのが大切です。

役員報酬は、原則として1年間変更できません。無理な設定にすると、会社の資金繰りが苦しくなります。

反対に、低く設定しすぎると役員から不満が出たり、法人税の負担が重くなったりします。

また、経営状況が著しく悪化した際は、役員報酬を減額しても損金算入が認められます。しかし、増額では認められません。

特に、低く見積りすぎないよう注意してください。

周りに流されない

役員報酬を決める際の注意点として、周りに流されないことも非常に重要です。

会社の経営状況によって、適切な役員報酬は違います。他社はもっと貰っている、という意見に流されて報酬額を上げてしまうと、経営に悪影響が出てしまいます。

健全な経営のためにも、売上に見合った役員報酬を定めましょう。

また、同業・同規模他社と比べて極端に高くしない点と、業務をほとんど行っていない役員に高額な役員報酬を出さない点も重要です。

高額すぎると不相当と見なされて、損金計上が認められない恐れがあります。

損金不算入にならないよう注意する

税金額を抑えるためには、役員報酬を全額損金算入することが大切です。ルールを守り、認識違いやミスで損金不算入にならないように注意しましょう。

特に、年度の途中で役員報酬を変更せざるを得なくなるケースは多いです。しっかりと事業計画を練り、正確な収支を算出してください。

また、「事前確認届出給与に関する届出書」の提出期限を勘違いしてしまうケースも多いです。

税制度や会社法について詳しくない方は、ミスを防ぐためにも税理士に相談しておくのがおすすめです。

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役員報酬の決定後は税務署へ届け出が必要

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役員報酬は、「会社に相応しい金額に設定する」「定められた制度を守る」ことに注意してください。

特に、決定後は「事前確認届出給与に関する届出書」を期日までに税務署へ提出するのを忘れないようにしましょう。

事前確認届出給与に関する届出書とは、役員に対して支払う役員報酬と役員賞与の額を記したものです。

税務署に届け出をすることで損金として認められ、節税効果が得られます。

以下にもう一度、事前確認届出給与に関する届出書の提出期限を示します。

  • 株主総会で役員賞与について決議をした日から1ヶ月を経過する日
  • 事業年度開始日から4ヶ月を経過する日
  • 新設法人の場合は設立から2ヶ月を経過する日

上記3つの条件の内、もっとも早い日付が提出期限です。勘違いしやすいので、気をつけてください。

役員報酬の変更方法とは?

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役員報酬は、事前確認届出給与に関する届出書を提出した後でも変更できます。

本章では、役員報酬の変更方法を紹介します。

経営が危うい中で高額な報酬を払い続けたり、法人税を余分に支払ったりしないためにも、最後まで読み進めてください。

役員報酬を変更する手順

役員報酬を変更する際は、増額でも減額でも、株主総会で正式に決定しなければいけません。

その際には必ず、株主総会議事録を作成しましょう。税務調査の際、不正な節税目的ではないと証明するためです。

株主総会議事録には、役員報酬の変更金額以外にも、開催日時や会場、出席者や発行済株式総数を明記し、出席者の署名・捺印を行います。

合同会社の場合は、議事録の作成が義務づけられていないため、同意書を作成します。変更内容を明記し、出席者の署名・捺印を行ってください。

役員報酬を変更する時期

役員報酬を変更する時期は、原則として事業年度開始日から3ヶ月以内です。

4ヶ月目以降の期間で変更した場合は損金算入が認められず、差額が課税対象となります。

いつ変更しても損金が認められる場合、予想以上に利益が出た際は役員報酬を増額して節税する、という不正もできてしまうためです。

ただし、経営が著しく悪化した場合による役員報酬の減額は、事業年度開始日から3ヶ月を過ぎていても損金算入が可能です。

また、経営陣の急な退陣など、役員の職制や地位の変更がある場合も損金として認められます。臨時株主総会を開催して、手続きを行ってください。

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役員報酬の決め方でよくある質問とは?

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役員報酬の変更方法を知っておくと節税ができるため、企業の安全経営に役立ちます。

本章では、役員報酬の決め方でよくある質問を3つ紹介します。

把握しておくことで、適切な報酬額を見定められるでしょう。

役員報酬の相場とは?

役員報酬の相場は、資本金が多い企業ほど高い傾向が見られます。

以下は、国税庁が発表した、令和4年度の役員報酬の平均額です。

資本金男女平均(万円)男性(万円)女性(万円)
全体754.4855.2463.8
2,000万円未満628.8717.0415.4
2,000万円以上875.6949.8621.9
5,000万円以上1104.81171.1706.0
1億円以上1053.71170.5477.6
10億円以上1450.61512.4801.2
(引用元:国税庁令和4年度分標本調査結果

女性の方が少ない傾向にある理由として、社長の妻が役員に入っているケースが多いことが考えられます。

役員報酬の決め方はシミュレーションできる?

役員報酬の決め方は、税理士法人のサイトなどでシミュレーションできます。

シミュレーションを行うことで、役員報酬額によって法人税額がどう変わるのか具体的に把握できます。自社の経営に適した報酬額が見つけられるでしょう。

ただし、法人税を計算する際には、自社の今年度の利益を算出しておく必要があります。

利益予想が大きく外れていると、シミュレーションする意味がありません。正確な予測が必要です。

役員報酬と給料を両方もらえることはあるの?

原則として、役員報酬と給料を両方もらえることはありません。給料を渡したとしても、それは役員報酬として取り扱われます。

しかし、使用人兼務役員の場合は、役員報酬と給料の両方がもらえます。

使用人兼務役員とは、部長や課長など、役員でありながら常時使用人としての職務にも従事する者のことです。

代表取締役をはじめとする重要な位置にある役員は、役員報酬と給料の両方はもらえません。

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役員報酬の設定を正しく行うと、節税に役立ち、安全な経営を助けます。

そのためにも、経営を第一に考えた金額にしたり、損金算入のルールを学んだりして、役員報酬を決めてください。

役員報酬にまつわる知識は、経営者には必須です。これからスタートアップする方にも必ず求められるでしょう。

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