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日本政策金融公庫の創業融資とは?制度利用をおすすめする7つの理由を解説

日本政策金融公庫創業融資

開業するための資金を集めるため、日本政策金融公庫の創業融資を活用したいと考えている人もいるのではないでしょうか。

創業時はお金を借りるのが大変なイメージを持つ方も多いですが、日本政策金融公庫の創業融資は創業時に利用する制度なので、スタートアップこそ活用すべきです。

しかし、創業融資は審査があるため審査通過のコツを知っておくことは必須です。

本記事では、日本政策金融公庫の創業融資のメリットや審査に落ちる人の特徴を解説するので、ぜひ最後まで読み進めてください。

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日本政策金融公庫創業融資とは?

日本政策金融公庫創業融資とは?

日本政策金融公庫は、起業・開業するための融資金からコンサルティングまで幅広くサポートしてくれる金融機関です。

引用:日本政策金融公庫ホームページ

日本政策金融公庫の事業の中に「国民生活事業」があり、事業の一環として創業融資があります。

詳しくは以下で解説します。

  • 日本政策金融公庫創業融資の概要
  • 制度融資との違い

開業資金を集めるのに苦難している人こそ、創業融資を活用しましょう。

日本政策金融公庫創業融資の概要

日本政策金融公庫創業融資の特徴
  1. 創業時から融資を受けられる:新たに事業を開始する方は原則、無担保・無保証人で各種融資制度を利用可能
  2. 利率を一律0.65%引下げ:新たに事業を開始する方は原則0.65%の利率が適応
  3. 長期で返済可能:設備資金は20年以内、運転資金が原則10年以内

参考資料:日本政策金融公庫

上記のとおり、事業を開始して間もないスタートアップ起業におすすめの融資を受けられる金融機関です

制度融資との違い

開業資金の融資(借り入れ)を受けたい方が選べる選択肢は、創業融資以外に制度融資があります。

制度融資は、各都道府県や市町村が設けている融資制度で、中小企業や個人事業主などが事業に必要な資金を円滑に調達できるよう支援します

以下の表で創業融資、制度融資の違いをまとめました。

創業融資制度融資
融資金額3,000万円(うち運転資金1,500万円)各自治体により異なる
利子補給利子補給はないが、各種金利引き下げ措置あり各自治体による利子補給あり
融資実行主体日本政策金融公庫(国)各金融機関(信用保証協会付き)
実行までの期間1ヵ月程度で実行されることが多い1ヵ月以上は必要なことが多い
事業計画提出を求められる提出を求められる
保証人無担保・無保証経営者の連帯保証が必要

日本政策金融公庫の創業融資が選ばれる7つの理由

日本政策金融公庫の創業融資が選ばれる7つの理由

日本政策金融公庫の創業融資が選ばれる理由を解説します。

日本政策金融公庫の創業融資が選ばれる7つの理由
  1. 民間より返済期間が長いから
  2. 個人事業主も利用できるから
  3. 民間の金融機関より金利が安いから
  4. 実績のない創業時から融資を受けられるから
  5. 全国152支店にサポートデスクがあり相談しやすいから
  6. 2024年4月から借用金額が7200万円までに拡大しているから
  7. 「女性、若者/シニア起業家支援資金」制度と併用できるから

スタートアップの方で、開業資金の調達にお悩みの方はチェックしてください。

民間や自治体より返済期間が長いから

日本政策金融公庫の創業融資は返済期間が長いです。

返済期間が長い分、ゆとりを持った返済が可能です。

具体例をあげると、東京都中小企業制度融資の創業融資(創業)の返済期間は10年しかありません。

日本政策金融公庫の創業融資の場合、設備資金は20年以内、運転資金が原則10年以内と長い期間で返済可能です。

日本政策金融公庫 創業融資東京都中小企業制度融資の創業融資(創業)
設備資金原則20年以内(うち据置期間5年以内10年以内(うち据置期間1年以内)
運転資金原則10年以内(うち据置期間5年以内7年以内(うち据置期間1年以内)
参考資料:「日本政策金融公庫」「東京都中小企業制度融資

ただし、購入する設備の耐用年数や、事業計画に応じて返済期間が決められるため、すべての融資が20年(運転資金の場合10年)になるわけではありません。

すべての方が、満期の返済期間に適応されるわけではない点には注意してください。

個人事業主も利用できるから

創業融資は、個人事業主でも利用可能です。

なぜなら融資対象者に「個人事業主」除外など、制限を設けていないからです

むしろ信用がまだない状況だからこそ、創業融資を活用しましょう。

融資を受ける流れは以下です。

1. 面談する

2. 創業予定地を確認する

3. 審査結果の通知を受け取る

4. 契約する

5. 融資金を指定銀行口座へ送金する

6. 返済を行っていく

詳しくは「日本政策金融公庫創業融資の審査(申し込み)の流れ6ステップ」の章で後述します。

日本 政策 金融 公庫 創業 融資

民間の金融機関より金利が安いから

民間金融機関より低金利で融資を受けられることもメリットの1つです。

実際に、利用する制度や融資期間などにより金利は異なりますが、1〜3%で借用可能です。

(令和6年4月1日現在、年利%)

銀行から借りると金利は2〜4%です。

事業が軌道に乗り、売上が上昇しないケースもあるため、金利は安く借りられることはメリットです。

実績のない創業時から融資を受けられるから

開業当初は実績がなく、融資を受けたくても受けられないケースが多いです。

創業融資を活用すれば、「実績なし」の状態でも無担保・無保証人の条件でお金を借りられます

もちろん、融資を受けるためには一定の条件をクリアしなくてはなりません。

しかし一般的に設立当初の会社に銀行は融資してくれないため、スタートアップを応援するために設けられた国や自治体のサポートは、積極的に利用すべきです。

全国152支店にサポートデスクがあり相談しやすいから

日本政策金融公庫はサポートデスクが設けられており、直接話が聞きたい方のサポートも行っています

サポートデスクの所在地は以下から確認できます。

>> 日本政策金融公庫 店舗案内 地図検索

営業時間は9時〜17時までです。

オンライン相談できるので、お好きな方法で相談可能です。

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2024年4月から借用金額が7200万円までに拡大しているから

日本政策金融公庫の事業には、新規開業資金制度があり、最大7,200万円まで融資を受けられます

2024年4月1日から拡充した制度で、これから高額な融資金を必要としている人にとって朗報ではないでしょうか。

以下、新規開業資金の制度がどのように変化したのか表にまとめました。

そして創業融資制度は、新規開業資金制度のオプション的な役割を担います。

「女性、若者/シニア起業家支援資金」制度等と併用できるから

創業融資制度は、他の制度を補完し、融資を受けるメリットを高めることが可能です。

創業融資制度は、原則無担保・無保証人で利用できるため、創業融資のメリットを他の制度で、適応可能です。

例えば、女性、若者/シニア起業家支援資金制度を無担保・無保証人で利用ができ、創業融資で謳われている長期での返済が可能になります。

ただし創業融資制度は、他の制度と併用しなければ利用できません。

つまり創業融資単独では利用できないので注意が必要です。

日本政策金融公庫創業融資の審査(申し込み)の流れ6ステップ

日本政策金融公庫創業融資の審査(申し込み)の流れ6ステップ

日本政策金融公庫創業融資申し込みは6ステップで完了します。

日本政策金融公庫創業融資の審査(申し込み)の流れ6ステップ
  1. 融資相談〜面談
  2. 創業予定地の確認
  3. 審査結果の通知
  4. 契約
  5. 融資金を指定銀行口座へ送金
  6. 返済

流れを理解し早めに申し込めば融資を受けられるまでの期間を短くできるので、本章でポイントを抑えておきましょう。

1. 融資相談〜面談

融資を受けられるか面談します。

以下の方法で面談可能です。

  • 電話で相談
  • 支店へ出向き相談
  • 事業資金相談ダイヤルで相談

相談時は、自分の事業が融資対象の事業か確認してください

例えば風俗店の開業資金の融資は対象外です。

相談後は、自分が開業したい場所を管轄する支店へ申し込みと面談を行うので、相談時あるいは申し込み書類の提出時に、一度管轄する支店を訪れておくと安心です。

申し込みに必要な書類は後述します

面談では以下の点に注意してください。

  • 最低限のビジネスマナーを守る
  • 創業計画書に書かれた内容を理解しておく
  • 創業する業界の動向は把握しておく
  • 自分の強みと弱みは話せるよう準備しておく

上記の注意点は、あなたの本気度や熱意を確認する内容です。

融資する側に立ち「どのような人なら融資をしたいか」イメージし、面談対策をしましょう。

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2. 創業予定地の確認

審査担当者が創業予定地を訪れます。

  • 店舗予定地
  • 事業予定地
  • 自宅

など、申込者によって訪問先は異なります。

また同席を求められるか、ケースバイケースです。

3. 審査結果の通知

審査結果の通知は、大きな問題が発生しない限り約1週間で可否が判明します。

審査結果は、郵送で通知されるほか、審査担当者から電話連絡がくるケースもあるので、知らない電話番号にも出られるよう準備してください

また、自分が希望した融資額に届かない場合でも、減額された額で融資可能なこともあります。

4. 契約

契約に移ります。

契約時は、「借用証書」「預金口座利用届」が送られてくるので、送られてきた書類に必要事項を記載してください

必要書類が受理されると融資開始です。

5. 融資金を指定銀行口座へ送金

訂正の必要がなく、必要事項を記載した書類が受理されると、約1週間で指定口座に融資金が振り込まれます

融資開始の通知が届いたら、指定口座に融資決定金額が振り込まれているか確認しましょう。

6. 返済

融資を受けたあとは、返済を開始します。

返済が滞らないよう、指定口座には十分なお金を入金しておいてください。

日本政策金融公庫創業融資の申し込みに必要な書類

日本政策金融公庫創業融資の申し込みに必要な書類
日本政策金融公庫創業融資の申し込みに必要な書類
  • 借入申込書
  • 登記簿謄本(法人のみ)
  • 創業計画書(借入額が高額な場合)
  • 許認可証(許認可が必要な事業の場合)
  • 購入予定設備の見積書(設備を導入する場合)
  • 創業のために使った資金の領収書・レシートのコピー
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード)

また、面談の際に必要になってくる書類もあるため、あわせてチェックしておきましょう。

日本政策金融公庫創業融資で審査落ちする人の特徴

日本政策金融公庫創業融資で審査落ちする人の特徴

日本政策金融公庫創業融資で審査落ちする人の特徴は以下の3点です。

日本政策金融公庫創業融資で審査落ちする人の特徴
  1. 資金用途があいまい
  2. 税金の未払いや遅延がある
  3. 面談での説明が不十分である

審査落ちする人の特徴を知って、反面教師にしましょう。

資金用途があいまい

資金の使い道があいまいだと審査落ちする可能性が高まります。

理由は、「計画性がない」と判断されるからです

日本政策金融公庫側も融資できる額は限りがあります。

限られたお金は、計画的に資金繰りできる相手に融資したいと考えるのが一般的です。

ですので、資金をどのように活用していくか具体的に計算しておきましょう。

税金等の未払いや遅延がある

会社員として働いてきた方は、税金の未払いは経験したことはないと思います。

しかし、個人事業主や副業などで税金の未納や滞納があると、審査が通らなくなってしまいます。

また、公共料金や家賃の支払い状況も同様です。

日本政策金融公庫は、期日を守り返済してくれる方に融資したいと考えています。

ですので、未納や滞納がないよう注意してください。

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面談での説明が不十分である

面談では、あなたが融資するに値するか判断されます。

ですので、質問された内容に対し回答が不十分だと、信用を下げてしまいます

例えば、質問されたことに「別の人に聞かないとわからない」と答えてしまうようなケースです。

主体性があるとは思えず、無責任な印象を抱かれてしまいます。

最後までやり抜く覚悟を面談で伝える準備をしてください。

日本政策金融公庫創業融資を受ける際の注意点

日本政策金融公庫創業融資を受ける際の注意点

日本政策金融公庫創業融資を受ける際の注意点を解説します。

日本政策金融公庫創業融資を受ける際の注意点
  • 融資開始まで時間がかかる
  • 制度融資の方が金利が安くなるケースがある

制度の特性を知り、創業融資を最大限活用してください。

融資開始まで時間がかかる

相談から融資開始までの期間は、民間から融資を受けるより時間がかかる傾向です。

日本政策金融公庫は、3週間から1ヵ月程度の時間を要します。

創業融資だと、最長で2ヵ月かかることもあり、すぐ融資は実行しません。

ですので、融資を早く受けたい方には不向きな制度です

制度融資の方が金利が安くなるケースがある

市区町村で受けられる制度融資の方が、日本政策金融公庫の創業融資より安くなるケースがあります。

なぜなら、信用保証料の補助や利子補給があるからです

例えば、埼玉県中小企業制度融資の金利は0.9〜1.7%で融資を受けられます。

ただし、制度融資では信用保証料の支払いも必要になるので、注意してください。

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事業を開始した創業時は、開業資金を調達するのも一苦労です。

ですので、スタートアップを支援する制度は積極的に活用しましょう。

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